中外陶園について
(About Us)
1000年以上の歴史を持つやきものの街「瀬戸」で創業した中外陶園。招き猫、干支置物などの縁起置物や四季折々の季節飾りを、企画・デザインから製造まで一貫生産で手掛けます。伝統や技術を受け継ぎながら、つねに新しいやきものづくりに挑んでいます。
やきものと中外陶園
1952年の創業以来、明治期に瀬戸で生まれた「セトノベルティ」と呼ばれる陶磁器の置物の製造技法を用い、置物に特化したものづくりを続けてきました。創業から約30年は海外輸出向けの置物を多く生産していましたが、日本国内向けに転向。招き猫、干支置物などの縁起置物や季節飾りなど、時代にあわせたやきものを製造しています。
招き猫と中外陶園
江戸で生まれた招き猫を、明治期に全国で初めて石膏型で生産を始めたのが瀬戸。その歴史に敬意を表し、招き猫作りを始めました。往時の技法とスタイルを受け継ぎつつ、自由な発想で現代の生活にあう招き猫を作り続けています。
瀬戸と中外陶園
瀬戸は日本六古窯に数えられ、1000年以上におよぶやきものの歴史があります。
各地の窯が無釉陶器を生産するなか、「古瀬戸」と呼ばれる釉薬を施した陶器をいち早く生産したのが瀬戸窯です。江戸時代には染付磁器の生産が急速に広がり、一大産地へと成長。さらに、明治期に入ってきた石膏型の技法により、複雑で立体的な陶磁器の製造が可能となり、置物づくりの文化が発展しました。その瀬戸の歴史を受け継ぎ、新しいやきものづくりに挑戦し、やきものの街のこれからに貢献していきたいと考えています。
中外陶園のものづくり
企画・デザインから製造まで一貫生産を行っています。製陶部「須原陶磁工房」では、招き猫や干支置物の鋳込みから仕上げ、絵付けまでを熟練の職人がひとつひとつ手作業で製造しています。
製陶工程
- (01)鋳込み
- (02)仕上げ
- (03)下絵付け
- (04)施釉・焼成
- (05)上絵付け・焼成
石膏型に泥漿(でいしょう)を流し込み、周囲が固まってきたら余分な泥漿を流し出し、型から外す。
型から外した素地(きじ)にパーツを接着し、表面を整える。製品にひびが入らないよう、時間をかけて乾燥。
呉須(ごす)という、焼成(しょうせい)すると青く発色する顔料を使い、染め付け技法で下絵付け。
釉薬(ゆうやく)をかけ、ガス窯で約1300℃で20時間かけて還元焼成(かんげんしょうせい)。
上絵の具で、金や赤など鮮やかな色と繊細な線を絵付け。電気窯で約720℃で5時間焼成して完成。